パンスペルミア説

生命が地球外で発生して地球に到達したと考える説。

パンスペルミア説 | 天文学辞典

 

パンスペルミア説とは、地球の生命の起源は、地球ではなく、宇宙にあった生命の元が地球に到達し繁殖・発展したものであるとする説です。宇宙には生命の種が広がっていると考えられています。この説は、生命の光学異性や隕石などの観測から支持されています。

 

生命が宇宙に広がった方法としては、『生命体が自ら移動する方法』と、『彗星や小惑星が生体物質を運ぶ方法』が考えられています。生命体が自ら移動する方法は、知的生命体が宇宙船などを使って他の惑星に移住する場合を指します。彗星や小惑星が生体物質を運ぶ方法は、パンスペルミア説の一種で、隕石などが原始生命体や有機物を地球にもたらしたとする場合を指します。どちらの方法も、宇宙には生存可能な領域が存在するという前提に基づいています。

 

ただし、反論もあります。

パンスペルミア説の反論としては、『自然発生説』や『地球生命の火星由来説』などがあります。自然発生説は、生命は地球上で無機物から有機物へと進化したとする説です。地球生命の火星由来説は、生命は火星で誕生し、隕石によって地球に運ばれたとする説です。これらの説は、パンスペルミア説と異なる生命の起源を主張しています。また、パンスペルミア説には、宇宙線や紫外線などの宇宙空間での過酷な環境に生命が耐えられるかという問題もあります。パンスペルミア説は、まだ確固たる証拠がなく、検証が難しい仮説です。

 

参考

地球生命の火星由来説に2つの新根拠 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

エコーチェンバー現象

「エコーチェンバー」とは、ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象にたとえたものである。

総務省|令和元年版 情報通信白書|インターネット上での情報流通の特徴と言われているもの

 

エコーチェンバー現象の例

  1. 米選挙戦におけるドナルド・トランプ氏の例:トランプ氏はSNSで自分に有利な情報や主張を繰り返し発信し、自分と同じ意見の人々を集めて支持者を増やしました。一方、反対派はトランプ氏の発言を批判的に見ることができませんでした。
  2. コロナ禍で拡散されたフェイクニュースの例:新型コロナウイルスに関する誤った情報や陰謀論SNSで拡散され、それを信じる人々が増えました。これらの情報は科学的な根拠や検証がなく、感染防止やワクチン接種に悪影響を及ぼす可能性があります。
  3. ロシアのウクライナ侵攻に関する例:2014年にロシアがウクライナクリミア半島を併合した際、ロシア国内では政府やメディアがロシアの正当性を強調する情報を流しました。一方、欧米ではロシアの行為を非難する情報が多く見られました。このように、国や地域によって情報の偏りが生じることもエコーチェンバーの一種です。

エコーチェンバー現象を回避する方法

  1. 正確な情報、多様な意見や考えに触れるようにする。
  2.  自分の価値観や思考に疑問を持ち、批判的に考える。
  3. 閉じたコミュニティに依存せず、異なる視点や背景を持つ人と対話する。