エコーチェンバー現象

「エコーチェンバー」とは、ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象にたとえたものである。

総務省|令和元年版 情報通信白書|インターネット上での情報流通の特徴と言われているもの

 

エコーチェンバー現象の例

  1. 米選挙戦におけるドナルド・トランプ氏の例:トランプ氏はSNSで自分に有利な情報や主張を繰り返し発信し、自分と同じ意見の人々を集めて支持者を増やしました。一方、反対派はトランプ氏の発言を批判的に見ることができませんでした。
  2. コロナ禍で拡散されたフェイクニュースの例:新型コロナウイルスに関する誤った情報や陰謀論SNSで拡散され、それを信じる人々が増えました。これらの情報は科学的な根拠や検証がなく、感染防止やワクチン接種に悪影響を及ぼす可能性があります。
  3. ロシアのウクライナ侵攻に関する例:2014年にロシアがウクライナクリミア半島を併合した際、ロシア国内では政府やメディアがロシアの正当性を強調する情報を流しました。一方、欧米ではロシアの行為を非難する情報が多く見られました。このように、国や地域によって情報の偏りが生じることもエコーチェンバーの一種です。

エコーチェンバー現象を回避する方法

  1. 正確な情報、多様な意見や考えに触れるようにする。
  2.  自分の価値観や思考に疑問を持ち、批判的に考える。
  3. 閉じたコミュニティに依存せず、異なる視点や背景を持つ人と対話する。