パンスペルミア説

生命が地球外で発生して地球に到達したと考える説。

パンスペルミア説 | 天文学辞典

 

パンスペルミア説とは、地球の生命の起源は、地球ではなく、宇宙にあった生命の元が地球に到達し繁殖・発展したものであるとする説です。宇宙には生命の種が広がっていると考えられています。この説は、生命の光学異性や隕石などの観測から支持されています。

 

生命が宇宙に広がった方法としては、『生命体が自ら移動する方法』と、『彗星や小惑星が生体物質を運ぶ方法』が考えられています。生命体が自ら移動する方法は、知的生命体が宇宙船などを使って他の惑星に移住する場合を指します。彗星や小惑星が生体物質を運ぶ方法は、パンスペルミア説の一種で、隕石などが原始生命体や有機物を地球にもたらしたとする場合を指します。どちらの方法も、宇宙には生存可能な領域が存在するという前提に基づいています。

 

ただし、反論もあります。

パンスペルミア説の反論としては、『自然発生説』や『地球生命の火星由来説』などがあります。自然発生説は、生命は地球上で無機物から有機物へと進化したとする説です。地球生命の火星由来説は、生命は火星で誕生し、隕石によって地球に運ばれたとする説です。これらの説は、パンスペルミア説と異なる生命の起源を主張しています。また、パンスペルミア説には、宇宙線や紫外線などの宇宙空間での過酷な環境に生命が耐えられるかという問題もあります。パンスペルミア説は、まだ確固たる証拠がなく、検証が難しい仮説です。

 

参考

地球生命の火星由来説に2つの新根拠 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト